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「あれは私の姿をしていますが、私ではありません――だからアーノルド様、どうかあなたの力で灰に戻して下さい。そして願わくば、お父様の魂を救済してあげて……」
「何の情もない他人を何百人と生贄にしたところでこの究極の秘術が成功するわけもないわ。このルルイエ、真の意味で冷酷なのじゃ!――そう、ワシが望むのは『愛しきものの生命』のみぞ! 唯一無二の存在でなくてはワシを喜ばす事など到底出来ぬ!!」

 

貴族と女中の間に出来た不義の子とされ、生まれてすぐに存在を消されようとしていた少女。修道院にて幽閉され、地下牢で秘密裏に存在を消されようとしていた所をクラウンの娘として初めに引き取られた。可憐で清純な雰囲気を持った少女で、大事に育てられた為なのか少々世間知らずさはあるものの心優しく信心深い娘だった。遠方の教会へと行く道中、羊飼いの兄弟と出会う。兄弟の身の上を聞く内に同情し、自らの昼食を分け与えるも男二人はコーデリアの美しさに目がくらみ襲い掛かり、彼女を凌辱し殺害してしまう。その上、高価な服とアクセサリーを引きはがし売り物として盗んでしまう。なおその死体は証拠抹消の為に『野犬に食べさせて処理した』、とアーノルドが男達の霊魂を招霊した際に聞いている。あまりに惨すぎる為か、彼がその事実をクラウンに伝える事は最後までなかった。


彼女を蘇らせるために、クラウンは娼婦を何人にもわたり殺害しその血肉を再生の儀式の為に捧げた。しかし失敗を重ね続け、その都度罪のない犠牲者ばかりが増えてゆく。次第に調達の為には資金や時間も惜しまなくなり、協力者としてユーディトを利用し更にその血だまりを作り上げていく事となる。やがて危険な魔術書として法王庁に保存されていたルルイエ異本を手に入れる(全作共通のキーアイテムでもあるネクロノミコンとはある意味対をなす存在でもある)。しかし、ルルイエ異本に宿る生命体は気まぐれで自分の興味にそぐわないと見なすなりにクラウンを完全に見捨ててしまった。その秘儀によりやがて邪神ダゴンに転化してしまうクラウン、だがこれで多くの犠牲者の命を狩れる。娘の魂に必要なだけの血肉が集められる――邪神と融合した彼の意識にほとんど慈悲は存在していなかった。

・エンディング後~LSDまで:

コーデリアの化け物はアーノルドの善戦により倒す事はできたものの、恐るべき霊力を持ったダゴンとの戦いは痛み分けに終わった。コーデリアの魂が屋敷の中を寂しく彷徨うのを見届け、ルルイエはまたもや面白い玩具を見つけたような気持になりキティーの後を追いかけていく。ルルイエはクラウンが作ったコーデリアのマリオネットの中に自分の魂を移し替え、その姿で満身創痍のキティーの前へと姿を見せたのだが……。

 

 

「お父様、またあの歌を聞かせて……わたし、とても眠たいのに眠れないの」

LSDでは...

アーノルドは当初こそ憎んでいたものの長いことあちこちを生き抜いているうちにお互い協力し合う場面が多くあり(ルルイエ異本自体が気まぐれな性格な為にそれでもたらされる災禍も多いが)今では悪口を叩き合いながらもギブアンドテイクな仕事関係を結んでいるとか、いないとか。アーノルドに対しては「アンチエイジング大成功じゃのぅ。相変わらずええ男で何よりなのじゃ、老けない呪いをかけといてよかった。ノホホホホ」と反省もクソもないが彼も本気で相手にしたくないのか「性悪露出ババア……あ、じーさんかもしれん!」などと酷い切り返しをする。アーノルドがまず女装の道を選んだのは、このルルイエのに対する挑発の意味合いもあるのかもしれない……?

余談::

​ルルイエたんは現在イラスト準備中です。どちゃくそエロいです。ちなみに露出した男の娘です。ロリサキュバス風です、すごーいあざとーい! また変な性癖こじらせる人出てきちゃうね★ おッ緒川君が発情してしまうぞ!

 


 

​//ather side.....

・フィリパ=ブルームフィールド/♀

​CV:宮瀬ケイ)

※画像クリックで全身絵が見れます。

シャンテクレール家の女中。うら若きメイドで男性に免疫がなく、恥ずかしがしやな少女。キティーよりは二歳程上。地下室で泥棒と間違われ暴行を受けていたアーノルドの怪我の治療を施してあげた。アーノルドに一目ぼれしたのかたびたび控えめなアプローチを試みるもキティーの妨害にあい、隙間にさえ入るのも許されていない模様。

最後は不憫な事に、地下に眠る大量の違法の阿片や麻薬を貯蔵庫に見つけ、更には養子として引き取られた子どもたちの白骨化した死体を大量に発見してしまいシャンテクレールに見つかってしまう。ある意味一番悲惨な末路を迎えた娘で、ダゴンの子を孕まされる為にいけにえとして差し出され吊るされ、復活したダゴンには両腕のみを残し他の部位は丸ごと食われて死亡した。

サンプルボイス(使用楽曲:_ghost_-_Two_Swords/subliminal_-_Reavers: BGM//CC Mixter)

​特別出演:綾瀬桂吾(ビヤーキー)

 

・ステラ=ムーア/♀

(CV:浅間日景)

※画像クリックで全身絵が見れます。

シャンテクレール家の女中その2。キティーよりはかなり年上で三十代に近い筈だが少女にしか見えない容姿を持つ。お姉さんなだけあって恋愛事情には耳うるさく、アーノルドに対しても憧れうんぬんよりはその素性を疑うような形で興味を持つ。気の弱いフィリパと共に財宝探しを目的にして屋敷内を徘徊するも、ドルイドの儀式の凄惨な光景や大量の阿片、死体や肉片などを見つけ戦慄する。恐怖のあまりフィリパを置いて逃げ出してしまうも自分も惨殺され死体の山に放り込まれるという無残な最期を遂げた。

・エマ/♀

「……貴方って不思議な人ね。そうやって時々途方に暮れたような、それでいて何かにすがるような目をしているの。でも嫌いじゃないわ、そういう冷たい目つき」

「――ふふ、前戯には時間を掛ける癖に後戯は全然なってないのね」

「心のどこかでは貴方の様な人が現れるのを待っていたのかもしれないわ。話す事で少しでも楽になりたかったのかしらね……。不思議と今から死ぬと言うのに怖くないものね――ああ、でも今はちょっぴり死ぬのが惜しいわ。素敵な男の人に会えたから」

シャンテクレール公の嫡妻で、名馬を育てる事で有名な名門ソールズベリ家の一人娘。上流階級の家に嫁いでいたものの、直後にエマの父が黒死病(ペスト)により死亡。その借金を返す為に離縁を迫られ、それを拒むと家族を殺害されてしまい、強制的にシャンテクレール家へと嫁がされてしまった。半ば政略結婚のようなものであったがために二人の間には子どもはおらず(というよりはシャンテクレール公が「種なし」だとエマは罵っているが、真意は不明)、また彼が彼女に手を出す事は入籍してから一度もなかったようである。常に全身黒いドレスに身を包み、ベールで口元を隠した妙齢の女性。美しくはあるが陰気でメイドたちからは「近寄りがたい」と称される事も。

アーノルドと関係を持つ代わりに、シャンテクレールの恐るべき悪魔の姿を話し、また地下に眠る阿片の山と死体についても教えたのち切り裂きジャックに無残な姿で殺された。が、彼女自身はその死についても大方予想しておりむしろこの狂った惨劇の円環から抜け出せるのであれば、と自らそれを望んでいたような台詞を吐いてる。死後は魂だけの存在となり、アーノルドの降霊に手を貸た後、穏やかそうな微笑みを浮かべ、失った夫や子と抱き合いながら天へと昇って行った。

・ビヤーキー(南雲 梓)/♀

※絵準備中/名前リックで過去のエピソードのネタバレ詳細が見れます。

※出演作品//『シャンテクレールの葬送歌』、『ナイトメア・クライシス』

ルルイエ異本を封印より解いた少女。陰ながら闇の魔術に手を染めるクラウンの手引きをし、アーノルド達を

苦しめた。巫女服を身に着けており、金色の蛇が付いた杖を持っている。クラウンを完全に邪神へと変異させたのはルルイエ異本よりも彼女だと言えるかもしれない。見た目は十代の少女でしかないが、かなりの年数を生きており、また人間ではないのは明白である。どこか陰りを帯びており、達観したような言動をする大人びた少女だが自身の立場や使命に剥離を感じており内心では鬱屈としている。

ルルイエ異本を利用しようとしたものの、彼(彼女?)には全て見抜かれておりあろうことかアーノルドに力を貸してしまった為に完全対立している。

邪神ハスターの血を宿す眷属であり、その為なのか不老不死でありいくつもの時空を目にしてきている。『ナイトメア・クライシス』では双子の兄・暁(正確には分離した自分である)と共に登場しその際、上原千秋に邪神の血を継がせている。

・コンチャ/♂

「スノーは、き・綺麗だ……び・び・美人だ……おでのものにしたいのに、だだだ団長が邪魔をするから……」

「ちちち、違うだ、おではただ、スノーに花をあげようとしただけで……」

クラウン率いるサーカス団の落ちこぼれフリークス。小人症であり、顔は中年のものだが身体は幼い少年のままである。喉に醜い火傷痕のようなものがあり、元の父親に虐待された時に出来たものとされている。これが原因で今のようなひどい吃音喋りになってしまった。心優しい性格だが見た目のせいで誤解される事も多く、偏見を持たれる場面も多い。自分にも優しく接してくれるスノーに恋い慕うあまり、市民らによる暴動をう引き起こすトリガーとなってしまい、結果として彼を殺してしまう事となった。コンチャ自身も暴動の際、スノーを庇い流れ弾に被弾しその最期を遂げた。


 

・コーデリア=イオネスコ//

・ルルイエ異本

 - character:2 -

・エカテリーナ=ロマノフ/キティー(CV::御神)

「こ、怖がってなんかいませんわ。それよりもキティーは早くお馬さんに跨りたいのですの、お兄ちゃまが紳士ならば今すぐにキティーの手を取って頂戴!」

「何でいつもここで眠っているの? なら私もここで寝ていい?」

 

アーノルドの義理の妹で、現在は数多の芸術者を輩出している名門シャンテクレール家の養女として迎えられ下宿をしている。十四歳を迎えたばかりであり、この年頃の少女は髪を纏めるのが主流であるがキティーは意地でもそれをせずに長い金髪を垂らしたままにしてあったようだ。

絵本や小説を書くことが趣味で、目標としているのは天才女流作家と謳われるメアリー・シェリー、他コナン=ドイルを上げている。初恋の人は彼の作品中に出てくる架空の探偵「シャーロック=ホームズ」で、義兄のアーノルドの事はホームズに似た人だと言いはって聞かない。普段は淑やかさと快活さを持ち合わせるごく普通の少女だが、意外とお転婆なところがあり、ちょっかいをかけてくる少年らをいなしたり、卑猥な言葉を吐いてくる悪ガキには平手打ちを平然と食らわせるなど気丈な部分もある。兄の事は心から慕っており、実の家族ではないことに負い目を感じている。また、兄アーノルドもそれを気にして今ひとつ自分に心を開いてくれない事を気にしている。最後はシャンテクレールの恐るべき事実を次々と知り恐怖するも、兄と共に暗闇の真実に立ち向かう事を決める。彼女の力でロマノフの寡兵達を使い、シャンテクレール家へと突入するも兄は既に首を切断され事切れていた。天使の像の上にまるで安らかに眠るようにしてその頭部は置き去りにされていた。キティーはその首を手にすると、おだやかに微笑んだ。

​「やっと……帰ってきてくださったんですね、お兄ちゃま。キティーの元に」

・エンディング後~LSDまで:

シャンテクレール家の崩壊と、そして屋敷全土に流れるおぞましい怨念の力。ロマノフ家に雇われた兵士達はキティーを守る為に、次々と呪詛の餌食となって倒れていく。悪霊の力を制御していたアーノルドの離脱により呪術の力たちが一斉に襲い掛かってきたのだ。兄の首を抱きしめながら、僅かにして血と臓物と怨念たちの叫びにまみれた地獄のような屋敷と化したシャンテクレール家を駆け抜けるキティー。兄を追いかけ死にかけながらも追いかけてくるのはダゴンと半融合したままのグロテスクな姿をした老人――シャンテクレールそのものだった。

「コーデリア! 置いて行かないでくれ、どうかわたしを……一人にしないでくれぇッ!!」

 

キティーを見て彼は知らない誰かの名前を読んだ。……いや、確か――その名は……その昔、肖像画で見た少女の顔を思い出した。どこか自分と似た面影のある、金髪の少女。シャンテクレール公の唯一の娘だと聞いたが、まだ幼いうちに命を落としたのだという。しかしキティーに、それを応える気持ちはなかった。大量の死体の山の中に隠れ息を潜め怪物と融合したシャンテクレールが去るのを待つキティー。しかし、死体の中に親友である女中・ステラの全身切り刻まれた死体を見つけてしまい、悲鳴を漏らした事から邪神ダゴンに見つかってしまう。邪神の持つ禍々しい霊力により正気を奪われながら、キティーは屋敷の中を死にかけながらも首を抱いて逃げ出す。身体中は傷だらけで痛んだが、とにかく走るしかなかった。アレクトーの元に戻って、兄を一目見せてあげなくちゃ。――その時、彼女の前に現れたのは気まぐれにその場から姿を消していた筈の『ルルイエ異本』。ネクロノミコンと対になる、邪神たちと生業の深い魔導書でもある。ルルイエが語る。「そうじゃのう。貴方の大事なそのお兄様と引き換えに、ぬしは生き残りたくはないかぇ?」――満身創痍にして、先の神話生物たちとの対面でキティーの精神力も肉体ももはやボロボロであった。藁にも縋る思いでルルイエ異本に、キティーは祈った。こんな場所ではない。幸せな世界で、どうか兄との再会を――あの楽しかった日々をもう一度だけ……。

「エエぞい。その願い、このルルイエ――聞き入れて差し上げちゃおうじゃないの。泣いちゃうんじゃよね。大事な家族の為に。恋人の為に。兄弟の為に。そういうの。あっ、そ、がんばれぇ~ってサ……ヌホホホホホ!

・クラウン(フレデリク=シャンテクレール)

「きっと今の私は人ではないのだろう。しかしならば何か、と聞かれても困る。それは私自身にも分からないんだ」
「コーディー……私の愛するたった一人の娘……今も変わらず愛らしいままだ――、愛していた、いや、愛しているよ。死者の国から君の眠りを呼び戻そうとする私を許してくれ……」

歌劇団を持つほか趣味でサーカス団を経営しており、団長にして全ての元凶でもあるロンドン一の大富豪『シャンテクレール家』の家主。団長としての姿とシャンテクレール公としての姿は使い分けている。団長の時は濃いピエロのメイクをしている為か年齢もよくわからず、もはや完全に別人として振る舞っており同一人物だと知る者はごく少数に限られている。シャンテクレール公としての姿としては、トップハットに燕尾コートとステッキの似合う物腰穏やかな紳士である。身寄りのない子達を養子として引き取り劇の舞台に上げるなど福祉活動にも熱を上げている活動家として尊敬されているものの、美男子ゆえに若い時から好色家としても知られ、その辺りの関係は派手であったという。

また、温厚そうなダンディな紳士といった面持ちだが内心では異教徒や移民、貧困層の人間を毛嫌いしており(これには一応理由も存在しているが)差別意識が酷く強い、利己的な一面も。

また小金を得るための手段として殺人なども依頼さえあれば見合う額ならばと受けていたほか、地下には大量の阿片が隠されているなど単なる「優しい足長おじさん」のような存在ではない事をアーノルドに即座に見抜かせていた。

どこか深い闇を抱えた彼には、大きな理由があった。それは​初めての養子でもあるコーデリア=イオネスコの存在だ。修道院にて幽閉されていた彼女を引き取り大切に育てていたが、コーデリアは教会へ行く途中の道中で羊飼いの男共に凌辱され僅か十三歳にしてその命を絶ってしまう。コーデリアの服を剥がし、それが親だとは知らずにへらへらとシャンテクレールの元へと売りに来た少年の姿に彼は初めて『自分の意思で誰かを殺す』という決断をしたのだった――。

娘の事件以来、彼は取りつかれたかのようにあらゆる書物を読み漁り、やがて辿り着いたのはルルイエ異本に書かれているという“死者蘇生の秘儀”。古代ドルイドの力を使い、多くの血と肉と、そして怨念の力を使う儀式だった。だが何が足りないのか上手くいかず、死体ばかりが増えてゆく。復活するのは、どれも娘の姿をしてはいるのに『人としての心は一切持たない』怪物ばかりである。失敗作は長い時間外の空気では生きられない為に、すぐに命を失ってしまう泥人形のようなものばかりであった……。そんな気の狂いそうな実験にばかり没頭していた時であった。ルルイエ異本が意思を持ち始め、彼のすり減った精神を弄ぶような言葉を投げかけ始めたのは。気まぐれな邪神の言うとおりに秘儀を完成させていくが、それはクラウンの望む死者蘇生の術とは大いに食い違っていた。ルルイエが行おうとしていたのはコーデリアを器として使う、邪神ダゴンの復活であった。その憶測を知りつつも娘に一目会えるのならば、と半ば病的なまでに己の精神をすり減らすシャンテクレール。

が、結局は最後にはルルイエ異本に力不足だと見限られ、捨てられてしまい、次に姿を見せたのは邪悪な気と負の力を纏わせた彼の元へと姿を見せた別の魔導書『ネクロノミコン』。ルルイエ異本とは比べ物にならないレベルの魔力が屋敷の中を侵食する。それは天の摂理にそむくもの。この世にあってはならないものたち――邪気と共にやがてクラウンは娼婦達の血と肉の詰まった大釜の中から一人の少女が蹲っているのを目撃する。それはコーデリアの姿をしていたが――精神の融合には失敗した、人としての知性を持たぬ『怪物』……いや、それさえも超えた『邪神ダゴン』へと目覚めようとしていた。

「やっと一緒になれたのに、どうして別々に死んでいくの? どうか置いて行かないで、お父様」

「何百人もの娼婦と子ども達の血肉を犠牲にして――、私は、私は一体何を成したと言うのだ……神よ……」
 

 

花弁の中から出てきた美しいその裸体の少女は――ああ、かつて愛した娘のコーデリアだった――しかし彼女は怪物なのだ。いいや、怪物を超えた……何かもっととんでもないもの――そう、『邪神』を呼び寄せてしまったに違いない。

 


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