――“裏話とか、本編に出てないキャラの小話が知りたいです”
黒井 : 何ていうか、そろそろBLらしい話をしたいですね
七瀬 : みんな忘れてそうだけど本作はボーイズのラブですからね、一応。あの状況で女の子たちの貞操が守られているのはそのお陰ですよ!
前田 : それなんですけど、インテグラルは原作から既に生々しい性愛シーンたっぷりなんですよね。対するアポカリプスは原作もそんなにエロいシーンがなくて、あの世界にはあんまり露骨な性欲が存在していないというか
黒井 : そう。せいぜい布団でもぞもぞがゴールで、達するとこまでは書かれない、完全なる素人童貞セックス。けど、逆にそれが読みやすいっていう意見もあったりなかったりで
前田 : あと、ナイトメア界は男女カップルがみんな親しくなればなるほど逆に初々しくなるのがいいですね。女の子が酷い目に遭ったりするのが苦手なんで、パニックホラーなのに女性があまり脱がないのは何か落ち着く。ホラーと言えば乳ポロンじゃないですか
黒井 : まあ私は女なのでそんなおっぱいばかり沢山見ても飽きてくるというか……チンコがいっぱいよりはおっぱいがいっぱいの方がいいですけどね
七瀬 : これ声なくて良かったですね、最低ですよ最低
黒井 : とりあえず、あの世界は清いんです。アポカリプスの世界は、清らかなんです。唯一? ともいえる柏木とキルビリーのフェードアウトシーンですがあれも実は最後までいってなかったりします
前田 : え、それはびっくり。完全に既成事実出来て朝チュンでしょ! って思ったんですが、違うんですか(笑)。ボイスドラマにする事を考えて、自主規制してるのかと勝手に思い込んでました
七瀬 : それはつまり、柏木君がやっぱりキルビリーさんじゃなくて木崎お兄ちゃん選んじゃったって事ですよね。きっと。多分。あれも読んでて『エーッ』ってなりましたもん、何でそっち選んじゃうんだーって。キルビリーさんについてった方が幸せになれるんじゃないかなって。あのラスト見る限り、ですけど
黒井 : これはどうなんでしょうねえ、そうしたらそうしたで柏木君が浦島太郎状態になってしまうんでは(笑)。
只、木崎君は前科持ちですからね。柏木君に結局何するつもりでいるの! って、それが全く読めないところもすげぇ嫌な感じでしたね。うーん、どっちといるのが幸せなんでしょうねえ、分からないなあ~。
七瀬 : でも、インテグラルもストイックなキャラ多いですよ。おじさんとか崇真お兄ちゃんなんかなぜ? 修行僧? って(笑)。おじさんは年齢も年齢だからというのもありそうですが、崇真君は何か一人だけ綺麗な精神保ってるような感じですね
黒井 : 二話目の終盤の話ですか? それは彼が少なくともあの時点では女の子が好きだというのもあるし、何よりチェリーボーイだったので……
前田 : 夢々ちゃんみたいな美少女に言い寄られても反応しないところはちょっと説得力あるなって感じたんです。あんまりにも美少女や美人だと自分の恋人になる想像が今一つできないから手短な相手を選ぶ切実な気持ちってあるんですよね。AVでも美人すぎるとオカズに出来ないって男の人、たまにいるじゃないですか
七瀬 : だから男を選んだと(笑)
前田 : 黒井さんの世界に出てくる攻受は一般的に出回ってるBLとはちょっと違うでしょ。だから性別のボーダーラインとか関係ないというのか
七瀬 :そういえば、 黒井さんの描かれる高校生くらいのカップルは大体最後までがっつりさせない事の方が多いですよね
黒井 : 今更ですけど女性も見てるんですよ!! やめてくださいよ!! でも、ちゃんと途中で
捨てますからね。彼は。初めてが野外で無人の遊園地、しかも観覧車ってどんな大人の階段の昇り方なんだと思いますけど、彼は一応大学生の年齢だからいいや